
ねえゆう、これ以上は分けられない、いちばん小さいつぶってあるの?

いい質問だね。博士たちが今も追いかけている問いなんだ
原子を開けると、もっと小さな世界がある


前に話したよね。ものは、とても小さな原子が集まってできているんだ

うん! でも、その原子の中って、どうなってるの?

まん中に原子核があって、そのまわりに電子がいるんだよ

原子核は、陽子と中性子という、もっと小さなつぶの集まりなんだ

にゃんと!! 小さいのに、まだ中身があるんだ!

しかもね、陽子と中性子の中には、クォークというつぶがいるんだよ

じゃあ、おやつをどんどん半分にしていけば、クォークになりそう!

半分、そのまた半分……おやつの最後に、クォークが出てきそう!

ざんねん。包丁で切っても、つぶの中身までは開けられないんだ

おやつで開けられないなら、博士たちはどうやって中身を読みとるの?

博士たちは、つぶどうしをぶつけて、飛び散り方から中身を読みとるんだよ
今のところ「中身が見つかっていない」つぶ


ねえ、クォークの中にも、まだ何かいるの?

それがね、今の実験では、クォークや電子の中身は見つかっていないんだ

じゃあ、クォークや電子は、今は素粒子って呼ぶの?

だから今は、これ以上分けられない基本のつぶとしてあつかう。これが素粒子だよ

これ以上分けられない基本のつぶ、ってことなんだね!

にゃんと!! ついに、いちばん小さいつぶを見つけたんだね!

そう思っちゃうよね!「定規ではかって一位」という意味じゃないんだ

一位じゃないってことなんだね…

「どんなに細かく調べても、まだ中身が見つからない」という意味なんだよ

じゃあ、小さなビー玉みたいなのを想像しちゃうな……ちょっとこわいな…

そこも気をつけてね。かたい玉というより、とても小さな世界の登場人物、という感じなんだ
ものをつくる粒と、力を伝える粒がいる


素粒子には、役目のちがうなかまがいるよ。クォークや電子はものをつくる係で、陽子はクォーク3つのまとまりなんだ

なかまには、ものをつくる係と、はたらきかけを伝える係があるの?

3つの具が、ぎゅっと1つになった小さなおにぎり、みたいなものかな

おにぎり! 具だけ取り出して食べたい!

それがね、クォークだけを取り出すのは、とてもむずかしいんだ

ええ、具だけ取り出せないなら、もうひとつの係は何をするの?

もうひとつの係は、はたらきかけを伝えるなかま。光のつぶ、光子もその仲間だよ

光がつぶなら、星の光をつかまえて、おやつにふりかけようよ!

星の光をもっとつかまえたら、もっとおやつにふりかけられるね!

光はつかむより、目にとどくものなんだよ。……あ、ふりかけの話でおなかすいたな

ゆう! もどってきて、素粒子の話だよ!
もっと小さい中身は、まだあるの?


素粒子のなかまと、そのはたらきをまとめた考え方を標準模型というんだ

それで、ぜんぶ説明できるの?

たくさんのことは説明できるよ。でも、まだ答えきれないこともあるんだ

答えきれないこともあるんだね…

たとえば、ものを引きよせる重力は、同じ仲間として入れられていないんだ

重力は、同じ仲間として入っていないの?

宇宙にたくさんあるらしい暗黒物質の正体も、標準模型ではわからないよ

まだ見つかっていないなかまがいるかもしれないって、ちょっと不安だな…

……うん。みいのとなりにいるよ

そっか。探している博士たちがいるなら、みいも待てるよ

いるかもしれない、と考えている博士もいるよ。だから大きな装置で探しているんだ
ねこ換算

電子やクォークは、少なくとも1京分の1ミリより細かく調べても、中身が見つかっていないんだ

1京分の1ミリって、どれくらいなの?

ねこの体長を30センチとすると、その30億倍のさらに10億倍くらい小さいんだ

にゃんと!! ねこを地球くらいに大きくしても、まだ見えないの!?

なるほど。しかもこれは「大きさをはかった数」じゃなくて「ここまで調べた」という数なんだね
3ぎょうまとめ
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原子の中には電子と原子核があり、原子核の陽子・中性子はクォークからできている
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電子やクォークは、今の実験で中身が見つかっていないつぶで、素粒子と呼ばれる
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素粒子には、ものをつくるなかまと、はたらきかけを伝えるなかまがいる
きょうのナゾ


ねえ、電子やクォークにも、まだ知らない中身があるのかな?

それって、まだ誰にも答えが決まっていないなぞなの?

うん。博士たちも、まだ答えを探しているところなんだ

もっと強い力でぶつける実験ができれば、いつか答えが見えるかもしれないよ
つぎはこれ!
おとなメモ(おうちの方・先生へ)
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「素粒子」は、標準模型で基本的とされる量子場の励起を、子供向けに「粒」と言いかえた導入です。量子場と粒子の関係や、粒子の波としての性質は本文では扱っていません。
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「中身が見つかっていない」という表現は意図的なものです。電子やクォークは現在の実験結果と点状の粒として矛盾しませんが、「内部構造が絶対にない」と証明されたわけではありません。到達できた距離スケールまで内部構造が見えていない、という意味になります。
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「陽子は3つの具のおにぎり」は、構成の入口だけに限ったたとえです。実際の陽子は、3個のクォークが静かに並んだものではなく、グルーオンやクォーク・反クォーク対の寄与を含む複合的な状態です。
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光子などを「はたらきかけを伝える粒」と呼ぶのは、標準模型の相互作用を導入するための単純化です。重力は標準模型に含まれず、重力子は未発見の仮説的な粒子なので、本文では存在を断定していません。
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ねこ換算の根拠: 内部構造への探索限界を10^-19 m程度の概数として扱い、ねこの体長30cm(3×10^-1 m)との比を約3×10^18倍としています。これは素粒子の直径を測定した値ではありません。
参考にした資料
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CERN — The Standard Model: https://home.cern/science/physics/standard-model
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CERN — Subatomic particles: https://home.cern/science/physics/subatomic-particles
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CERN — The Large Hadron Collider: https://home.cern/science/accelerators/large-hadron-collider
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Particle Data Group — Review of Particle Physics: https://pdg.lbl.gov/
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U.S. Department of Energy — DOE Explains: The Standard Model of Particle Physics: https://www.energy.gov/science/doe-explainsthe-standard-model-particle-physics
(最終更新日: 2026-08-11)