
ねえゆう、金星って「地獄みたいな星」なの?

そう呼ばれることもあるね。でもこわがらなくてだいじょうぶだよ

え、ほんとに地獄みたいに熱いの?

じゃあ、どれくらい熱くて重いのか順番に見ていこうか
明るくてきれい。でも雲の下は別世界


金星は、夜空でいちばん明るく光る天体のひとつなんだよ

にゃんと!! すごくきれいだね!

きらきらのひみつ、聞きたいな

大きさや重さも地球とよくにてて、「地球のきょうだい星」って呼ばれることもあるんだ

ふわふわの雲の上で遊んでおひるねしたいな!

できたらすてきだよね。ゆっくりおひるねできそうだ。でもあの白い雲の下は、まったくちがう世界なんだよ

え、きょうだいなのにちがうの?

雲の下はものすごく熱くて、空気もぎゅうぎゅうにこいんだ

こ、こわい……それで地獄って言われるの?

うん。でもどれくらいか、順番に見ていこう
太陽に近いだけじゃない。熱をにがさない大気


金星って、太陽に近いから熱いんでしょ?

いい質問だね。でもそれだけじゃないんだ。金星の表面の温度は、なんと460℃くらいなんだよ

にゃんと!! 太陽にもっと近い水星より熱いんだね!

そう思うよね。金星は二酸化炭素っていう気体の分厚い大気に包まれてるんだ

二酸化炭素が熱をにがさないんだね

そう。分厚い布団にくるまると熱がにげないよね。金星はまさにそれ

じゃあ金星の布団、みいがはがしたらすずしくなる?

はがせたらね。でもとっても分厚いんだ。このしくみを温室効果っていうんだ

あ、地球にもあるって聞いたことある!

そう。地球にも少しあるよ。でも金星はけた違いに強いんだ
空気の力は約90倍、雲は硫酸


金星の空気の重さがのしかかる力は、地球の約90倍もあるんだ

90倍って、どれくらい重いの?

海の深さ900メートルくらいのところにいるのと、同じくらいの力だよ

にゃんと!! 空気なのに海の底みたい!

それから金星の雲は水じゃなくて硫酸っていう強い液体でできているんだ

りゅ、りゅうさん!? さわったらとけちゃうの? みいのおひげ、しゅわっと消えちゃう!?

やだよ! そんな雲の下なんて行きたくない!

……うん、こわいよね

みい、ちょっとさみしくなってきた

でもだいじょうぶだよ。その雲は地表よりずっと上にあって、下におりる途中で蒸発してしまうんだ

ほっ、よかった。雨みたいに落ちてこないんだね
近づけなくても、探査機なら調べられる


そんなに熱くて重いなら、だれも調べられないの?

人は近づけないけど、探査機ならできるんだよ

そう。日本の「あかつき」は金星の雲の動きをずっと見てきた探査機なんだ

あかつき、かっこいい! 雲がどう動くのか見てるんだね!

うん。そしてむかし、ロシアの探査機「ベネラ」が地表に着陸したんだ

うん、おりたんだね!

写真をとることにも成功したんだよ

にゃんと!! あんなに熱いのに写真とれたの!?

ながくは動けなかったけどね。でも少しずつ金星のことがわかってきたんだ

機械だから、熱くてもがんばれたんだね!

すごいね、ベネラ!
ねこ換算


金星の空気の力を、身近なものにたとえてみよう

うん、ねこで教えて!

1辺1センチメートルのかべに、外から金星の空気がおす力は、ねこ約24匹ぶんの体重とおなじくらいなんだ

にゃんと!! そんな小さいかべにみいが24匹!?

ぎゅうぎゅうすぎて、ずっこけちゃうよ!

そう。ぎゅうぎゅうに空気がこいってことだよ
3ぎょうまとめ
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金星は明るくきれいだけど、厚い雲の下は460℃・約90気圧という別世界
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熱いのは太陽に近いからだけでなく、二酸化炭素の大気が熱をにがさないから
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人は近づけなくても、探査機の観測で少しずつ金星のことがわかってきている
きょうのナゾ

ねえ、金星にもむかしは海があったの?

雲の下が海だったら、泳げたのかな?

そこがナゾなんだ。むかし液体の水があったかもしれないと考えている博士もいるよ

いつ、どうして今のすがたになったのかは、まだわかっていないんだ

それって、まだ誰にもわからないなぞなの?

うん。博士たちも今いっしょうけんめい調べているところだよ

答えが見つかったら、みいにいちばんに教えるね
つぎはこれ!
おとなメモ(おうちの方・先生へ)
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「分厚い布団にくるまるとあったかいまま出られない」は温室効果(大気による赤外線の吸収・再放射)の単純化です。金星は二酸化炭素を主成分とする厚い大気により温室効果が非常に強く働いていますが、現在の地球と同一視しないようご注意ください。
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金星表面の温度は約460〜470℃、気圧は地球の約90〜93倍とされています(NASA, JAXA資料に基づく)。
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硫酸の雲は金星の上層大気に存在しますが、地表が硫酸の海や雨に覆われているわけではありません。雲を構成する液滴は下降する途中で蒸発すると考えられています。
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「むかし海があったかもしれない」は、気候モデルに基づく仮説の一つであり、確定した事実ではありません。
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本文の「ロシアの探査機「ベネラ」」は、1975〜1982年に地表へ着陸して写真を撮影した、当時のソビエト連邦のベネラ計画(ベネラ9号・10号・13号・14号)を指します(「ベネラ」はロシア語で「金星」の意味)。アメリカの探査機も1978年に地表へ着陸しましたが(パイオニア・ビーナス)、カメラは搭載されておらず、地表の写真は撮影していません。
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ねこ換算の根拠: 金星表面の気圧は地球の約90〜93倍(約9.0〜9.3MPa。NASA: 約93倍、JAXA: 約92気圧)。1cm四方(1cm²=0.0001m²)にかかる力は約920N(内側から地球の1気圧ぶん約10Nが押し返すため、差し引き約910N)。ねこ1匹の体重を約4kgとすると、重力による力は約39.2N/匹。約910〜920N ÷ 約39.2N ≈ 約23〜24匹ぶん(記事内では「約24匹ぶん」に丸めて表記)。
参考にした資料
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NASA — Venus Facts: https://science.nasa.gov/venus/venus-facts/
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JAXA — 金星探査機「あかつき」: https://global.jaxa.jp/projects/sas/planet_c/
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NASA — DAVINCI Explores Ten Mysteries of Venus: https://www.nasa.gov/solar-system/nasas-davinci-explores-ten-mysteries-of-venus/
(最終更新日: 2026-08-12)