
ねえゆう、夜空の星ってぐるぐる動くのに、北極星だけどうして動かないの?

よく見てるね。実はね、あの星にはひみつがあるんだ
星が動くように見えるのは、地球が回るから


にゃんと!! 星が丸くぐるぐる動いてる! みいが動かしたー!

ふふ、動いたのはみいのほうだよ。いったん、すわってみようか

みいが止まったら、星はどう見えるの?

回る遊具にのると、止まってる景色が反対むきに流れて見えるよね。あれとおなじなんだ

あっ、景色じゃなくて、みいが回ってるってことなんだね!

そう。地球が西から東へくるっと回っているから、星のほうが東から西へ動いて見えるんだよ

えっ、星たちが夜ごと、地球のまわりを走ってるわけじゃないの?

そう見えるんだねえ。みいは、星が走るところを見たんだね!

うん。でも、みいが止まっても星は動いて見えるんだね!

そうなんだ。地球の回転で、そう見えているんだよ

あっ、みいが動かしたんじゃなかったんだね!
地球の「回転のじく」を空へのばしてみよう


丸いケーキを、まん中の棒でくるくる回すとするよね

うん、まん中の棒の近くを見てるよ

棒の近くのかざりは小さな円、外がわのかざりは大きな円をえがくんだ

北極星は、外がわのかざりみたいに大きく回るの?

そう思うよね。もう少し、そのまま考えてみようか

北極星がぐるぐる回るなら、みいも走って追いかける!

地球にも回転の軸があってね、北極から空へのばした先を「天の北極」とよぶんだ

あっ、そこがケーキのまん中で、北極星は近くにあるんだね!

そうなんだ。北極星は、たまたま今その近くにある明るい星なんだよ

まん中のかざりを、ぼくが食べても……

また食べる話? 食べたら北がわからなくなるよ、ゆう!
北極星も、本当は小さな円をえがいている


北極星は、ぜんぜん動かないんでしょ?

実はね、北極星も天の北極からすこしだけずれているんだ

ずれていると、どんなふうに見えるの?

1日で、とても小さな円をえがいて動いているんだよ

にゃんと!! 北極星、こっそり動いてたんだ!

円がとっても小さいから、少し見ただけではほぼ止まって見えるんだねえ

それでも、北のめじるしがなくなっちゃうかもって、こわいよ……

……うん。こわくなるよね。ぼくはここにいるよ

よかった……それなら、北を探せるね

北のめじるしとして大事だけど、いちばん明るい星ではないんだよ

目印なのに、いちばん明るくないんだ! ややこしいよ!
「北極星」の役目は、長い時間で交代する


それにね、地球の回転じくのむきは、ずーっと同じというわけじゃないんだ

にゃんでだろう、じくって動くの?

勢いの弱くなった独楽が、たおれずにゆっくりむきを変える動きに似てるよ。これを「歳差」というんだ

独楽みたいに、ゆっくり向きが変わるんだね!

太陽や月がやさしく引っぱるから、じくの先が2万6000年くらいかけてぐるりと円をえがくんだよ

何千年も当番なんだ! みいなら待てないよ!

むかしはべつの星が北のめじるしで、遠い未来にはまたべつの星に交代するんだね?

北極星にも当番表があるんだ!

でも心配しなくていいよ。ものすごーくゆっくりだから、地球がぐらぐらたおれるわけじゃないんだ

ゆっくりなら、地球はだいじょうぶなんだね!

1回の当番が何千年もある、ずいぶん長い当番だねえ
ねこ換算


さっきの「じくが1周する2万6000年」って、ねこの長いお昼寝でいうとね

お昼寝?

16時間のぐっすりお昼寝を、寝ておきて、また寝てをくり返すと……なんと1424万回ぶんなんだ!

にゃんと!! そんなにいっぱい寝られない!

北のめじるしが交代するのは、それくらいゆーっくりなできごとなんだよ
3ぎょうまとめ
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夜空の星がぐるぐる動いて見えるのは、地球が自転しているから
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北極星は、地球の回転じくをのばした「天の北極」の近くにあるから、あまり動かないように見える
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北極星も本当は小さく動いていて、北のめじるしの役目は何万年もかけてほかの星に交代する
きょうのナゾ

場所はあまり動かなくても、北極星のすがたにはまだなぞがあるの?

うん。明るさが鼓動するように変わることも、まだ全部はわかっていないんだ

そばに見えない星がかくれているのも、ふしぎだね!

博士たちがまだ調べている、北極星のひみつなんだね!
つぎはこれ!
おとなメモ(おうちの方・先生へ)
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「北極星は動かない」は、肉眼で短時間観察したときの近似表現です。実際には現在、天の北極から約40分角離れており、地球の自転にともなって天の北極の周囲を毎日小さく回っています。
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「天の北極」は天球上の幾何学的な点で、そこに天体があるわけではありません。地球の自転軸を北へ延長した方向として本文では説明しています。
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夜空の日周運動は地球の自転による見かけの運動であることを主眼に説明しました。恒星の固有運動もありますが、一晩の星空の回転の主因ではないため触れていません。
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「地軸は1日の間ではほぼ同じ方向」は初等的な近似です。実際には歳差・章動・極運動が重なり、精密な天文学・航法では時刻ごとの補正が必要になります。
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歳差を「独楽の動き」にたとえましたが、地球が倒れる前の不安定な独楽とは異なります。地軸は公転面の垂線のまわりを約2万6000年でゆっくり移動する、安定した周期運動です。
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歳差の主な原因は、地球が完全な球ではなく赤道方向に少しふくらんでいること、そのふくらみに月・太陽の重力が働くことです。惑星の影響や章動も加わるため、地軸の先端は一定速度の完全な円を描くわけではありません。
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「未来にベガが北極星になる」は、天の北極に現在の北極星と同程度に接近するという意味です。時代によっては天の北極付近に目立つ明るい星がない場合もあります。
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北極星は空で最も明るい恒星ではなく、見かけの明るさはおおむね2等級です。現在たまたま天の北極に近いことが、目印としての重要性を生んでいます。
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北極星は単独の星ではなく、少なくとも三重星系で、主星は明るさがわずかに変化する「セファイド変光星」です。質量・年齢・進化段階の精密な理解や、脈動の変化の仕組みには研究が続いています。
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ねこ換算の約1424万回は、歳差周期を2万6000年、1回の睡眠を16時間として単純に割った概算です。実際のねこの睡眠は分割されており、個体差も大きいことにご留意ください。
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北極星の方向は真北の近似になりますが、方位磁針が示す磁北とは異なる場合があります。北極星が見えるのは北半球で、南半球の多くの場所からは見えません。
参考にした資料
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NASA — What Is the North Star and How Do You Find It?: https://science.nasa.gov/solar-system/skywatching/what-is-the-north-star-and-how-do-you-find-it/
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NASA — Basics of Space Flight, Chapter 2: Reference Systems: https://science.nasa.gov/learn/basics-of-space-flight/chapter2-1/
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国立天文台 — 歳差ってなに?: https://www.nao.ac.jp/faq/a1007.html
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国立天文台 暦計算室 — 天文航法/緯度の決定: https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/C5B7CAB8B9D2CBA12FB0DEC5D9A4CEB7E8C4EA.html
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NASA Hubble — There’s More to the North Star Than Meets the Eye: https://science.nasa.gov/missions/hubble/theres-more-to-the-north-star-than-meets-the-eye/
(最終更新日: 2026-08-12)