4コマ「宇宙人の数を計算してみよう! ドレイクの方程式」。1コマ目みい「計算すれば、宇宙人の数がわかるの?」、2コマ目ゆう「ドレイクの方程式は、通信できる文明の数を考える式だよ。まだわからない数も使うんだ」、3コマ目みい「友だちは多いほうがいいから、ここは一億!」、4コマ目ゆう「それは計算の答えじゃなくて、みいの願いだねえ」
みいみい

ねえゆう、宇宙人って、けっきょく何びきいるの?

ゆうゆう

そこに気がついたんだね。じつはね、それを考えるための、とっておきの計算式があるんだよ

宇宙人の数は、ひとつの数字では決められない

宇宙人の数を計算してみよう! ドレイクの方程式(宇宙人の数は、ひとつの数字では決められない)
ゆうゆう

宇宙人の数を考えるための式があってね、「ドレイクの方程式」っていうんだ

みいみい

ほうていしき! それで宇宙人が7ひき見つかるの?

ゆうゆう

みいは、7ひきの宇宙人を数える式だと思ったんだねえ

みいみい

じゃあ、宇宙人を集めて、おやつパーティーをひらくんだね!

ゆうゆう

ちがうんだ。7のハテナをじゅん番に考える式なんだよ。おやつの数を数える式じゃないよ

みいみい

ゆう、おやつの数じゃないって言ったのに、おやつパーティーは出てくるんだねえ!

ゆうゆう

うん。おやつパーティーを開くとき、「何びき招待しょうたいするか」から考えるよね

みいみい

来られる子や、ちゃんと起きてる子も、順番にたしかめるんだね

ゆうゆう

そのとおり。天のがわ銀河ぎんがで、今おしゃべりできる文明ぶんめいの数を、7つの条件じょうけんのかけ算で考えるんだ

7つのハテナを、順番にかけてみよう

宇宙人の数を計算してみよう! ドレイクの方程式(7つのハテナを、順番にかけてみよう)
ゆうゆう

まずはクッキー作りだと思ってごらん。「材料ざいりょうがあるか」「オーブンが使えるか」って聞くよね

みいみい

材料とオーブンを、順番に確かめるんだね

ゆうゆう

「作る子がいるか」「できあがるまでてるか」を順番に確かめるんだよ

みいみい

みい、いっぺんに全部ぜんぶボウルに入れちゃう!

ゆうゆう

まって、まって。まずは、何が分かっていて何が分からないか、ラベルを見ようねえ

みいみい

えー! みいは、早く答えが知りたいのに!

ゆうゆう

星がどれくらい生まれるか、惑星わくせいつ星はどれくらいかは、望遠鏡ぼうえんきょう調しらべがすすんできたんだ

みいみい

あっ、ここまでは分かってきたんだね。そのあとは?

ゆうゆう

めそうな惑星があるか、そこで生命せいめいが生まれるか、知性ちせいがめばえるか、通信つうしんはじめるか……

みいみい

この先は、にゃんでまだほとんど分からないの?

ゆうゆう

地球ちきゅう以外いがいで生命が見つかったことが、まだ一度もなくて、手がかりが少ないんだ

答えが決まらないから、宇宙を調べる

宇宙人の数を計算してみよう! ドレイクの方程式(答えが決まらないから、宇宙を調べる)
みいみい

答えが出ないなら、この計算、つまらなくない?

ゆうゆう

……そうだねえ。答えが決まらなくても、ぼくはみいのとなりにいるよ

みいみい

答えが0だったら、さびしいよ……

ゆうゆう

みいは、そこが心配なんだねえ。もう少し考えてみようか

みいみい

うん……別の見方があるの?

ゆうゆう

ぜんぜん。かくれんぼで、まだ見ていない部屋へやがあるとき、どこをさがせばいいかが分かる地図ちずがあると助かるよね

みいみい

うん! 探す場所ばしょが分かるほうが、ワクワクする!

ゆうゆう

どの数を入れるかで、答えは大きく変わるんだ。この式は「予言よげん」じゃなくて「これから調べる場所の地図」なんだよ

みいみい

よかった。答えがすぐ出なくても、探す場所は見えてくるんだね!

ゆうゆう

結果けっかが0でも、たくさんでも、今の観測かんそくだけでは決められないんだよ。……おなかすいたな

みいみい

ゆう! 研究けんきゅうの地図を食べないで!

ねこ換算

宇宙人の数を計算してみよう! ドレイクの方程式(ねこ換算)
ゆうゆう

天の川銀河には、少なくともやく1,000おく個の星があると考えられているんだ

みいみい

にゃんと!! 1,000億こ!?

ゆうゆう

みいが1びょうに1回ジャンプしながら1個ずつ数えても、3,000年以上かかる計算だよ

みいみい

そんなに!? みいのジャンプでも終わらないの!?

ゆうゆう

ドレイクの方程式は、この気が遠くなるほど多い星から、条件を一つずつしぼって考える道具どうぐなんだ

3ぎょうまとめ

  • ドレイクの方程式は、天の川銀河で「今おしゃべりできる文明」がいくつあるかを考える式。7つの条件をかけ算するんだよ

  • 前半は観測で調べが進んだが、生命・知性・通信からあとの多くはまだ分かっていない

  • 答えは決まらないが、次に何を調べればよいかが見えてくる、研究の地図になる式

きょうのナゾ

みいみい

ねえ、天の川に今いくつ通信できる文明があるか、いつか分かるの?

みいみい

……あれ? それって、まだ誰にもわからないなぞなの?

ゆうゆう

うん。生命が生まれる割合わりあいも、通信文明がつづく時間も、まだナゾのままなんだよ

つぎはこれ!

おとなメモ(おうちの方・先生へ)

  • ドレイクの方程式は1961年にフランク・ドレイクがSETI(地球外知的生命探査)の議論を整理するために示した枠組みで、天の川銀河に現在存在する「検出可能な通信文明の数」を見積もるものです。宇宙全体の宇宙人の個体数を求める式ではありません。本文の「7個のハテナをかけ算する」という説明は、この構造をやさしく言い換えたものです。

  • 7項は一般に、恒星形成率 R*、惑星を持つ恒星の割合 fp、生命が住めそうな惑星数 ne、生命が生まれる割合 fl、知性が生まれる割合 fi、通信を行う割合 fc、通信可能な期間 L と書かれます。定義の細部や値の置き方には複数の流儀があります。

  • 系外惑星の発見により fp などの制約は以前より進んだ一方、fl、fi、fc、Lには地球以外の直接データがほぼありません。値を一つ選んで出した計算結果は、観測結果ではなく前提に強く依存するシナリオである点に注意してください。

  • 「住めそうな惑星」は、液体の水が表面に存在しうる距離(ハビタブルゾーン)や惑星の性質の目安であり、生命の存在を保証するものではありません。本文では生命・知性・通信技術が順に必ず生まれるという印象を与えないよう、「まだほとんど分からない」と明記しています。

  • 「文明」という言葉は、本文では人間のように道具や通信を使い、宇宙へ検出できる合図を出せる社会を指す便宜上の言葉として使っており、知性や価値の優劣を比べる意味では使っていません。

  • ねこ換算の根拠: 1,000億秒 ÷(60×60×24×365.25)≒3,169年。天の川銀河の恒星数は推定に幅があり、「少なくとも約1,000億個」は子供向けの代表的な概算として扱っています。

参考にした資料

(最終更新日: 2026-08-11)